愛知学泉大学現代マネジメント学部の堀田先生が担当する現代マネジメント実習では、2014年度から豊田市稲武地区を訪れて地域活性化について学んでいます。養蚕の伝統を守り続けている「いなぶまゆっこ(まゆっこクラブ)」をはじめトヨタケ工業株式会社、いなぶ観光協会などの様々な団体の方々と協働しながら、今年もさまざまなイベントに参加しました。

10月31日(土)は蚕が食べる桑畑を整備。桑の根回りにある雑草の除去作業を行いました。中にはスコップでないと掘り起こせない根深い雑草(ギジギジと呼ぶそうです)もあって、力のある男子学生も「これはキツイ・・・」と汗だくになるほどの重作業でしたが、「若い力にたくさん手伝ってもらって助かります」とまゆっこクラブのみなさまに感謝の言葉をいただきました。休憩時には桑の葉で淹れたお茶をいただいたり、庭先のメダカを鑑賞させてもらったりして地元の温かさにもたくさん触れました。

午後は稲武を初めて訪れた学生のために主要な観光地をまわりました。紅葉で有名な大井平公園や面ノ木園地を訪れて、景色のよいスポットを楽しみつつ稲武の豊かな自然を満喫した学生たち。昼食も稲武の地のものをいただき、現地に行くことで改めて稲武の良さを体感することができました。

11月7日(土)は稲武の養蚕に関する情報を発信するため、稲武もみじまつりに参加しました。午前は天候の影響もあって客足が少なく思うように実習が行えないというピンチに見舞われましたが、午後は機転を利かせてブースの場所を移動してみたり、近くを通った観光客に積極的に声掛けしたり、それぞれが主体性を発揮したことで幅広い世代の方に訪れていただきました。まゆ花つくり体験はもちろん、パネルを興味深げに見てくださる来訪者にも学生は一生懸命に説明していました。

今年度は新型コロナウィルス感染症により稲武の地を訪れたのは2回のみでしたが、「少ない実習回数だからこそ、稲武のために何ができるのかを真剣に考えて実習計画を立てることができた」と学生は言います。実際に高齢化や過疎化が進む地域で実習を行い、様々な世代の方と交流することで改めて自分と地域社会との関わり方を考える契機になったと思います。