学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第4章 真の地域貢献めざし - 明日を築く教育 #4 (第161話)
公開日 2012/11/17
 求められるのは、多様な社会グループにおける人間関係形成能力であり、それによって“自己と他者との相互関係”が築かれる。また、自律的に行動する能力によって“個人の自律性と主体性”が培われる。
 そのため、個人が深く考え、行動することの必要性が生まれてくる。
 こうした中、学園では「共通の教育目標」について、一つの指標を図示してまとめている。
 学園では、学園創立85周年の時、建学の精神を基軸にして、学園全体の統一を図る意味で、標語を制定した。それは「生きる意志に満ち溢れた 生きる力に満ち溢れた 生きる歓びに満ち溢れた」―。「生きる意志」は創立者・寺部だいの困難、苦難に満ちた人生を乗り越え、それでも生きていこうという強い意志、思いをあらわし、「生きる力」はその遺志を継いだ寺部清毅前理事長の生き方を象徴し、「生きる歓び」は寺部曉理事長自らの思いを表すものだ。
 学園では、この3つの言葉を機軸にして、いま学園としての「共通の教育目標」を制定している。
 「生きる意志」「生きる力」「生きる歓び」の3つの言葉にいずれも「自己とともに」あるいは「他者とともに」が形容詞としてつながれ、「自立」と「共生」の生き方にまとめられる。

「宇宙の中の一つの生命体である人が、人間として自立しつつありとあらゆる生命体と共生することによって、生きる意思と生きる力と生きる歓びに満ち溢れた鵬(おおとり)のような大局的な存在となること」

 目標の大綱として挙げられるその表現には、生命体としての“人”が、“人間”として自立し、他者と共生する…理想が掲げられている。安城学園は、生きることの素晴らしさをこのように謳(うた)いながら、地域社会というコミュニティの中で今日も“生きる”のである。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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