学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第4章 真の地域貢献めざし - 刷新は日々に #5 (第145話)
公開日 2012/10/29
第1回学園報告討論会での基調報告 初めての「学園報告討論会」は平成11(1999)年6月19日土曜日に開催された。会場は三河湾に面した景勝地の西浦温泉ホテルであった。ここに大学から幼稚園までの全教職員401名が集まった。
 会合では、学園の現状と将来展望について報告がされ、互いの教育実践を確認し合った。
 2つの高校の現状報告には精気があった。
 学校5日制による新カリキュラムをスタートさせた安城学園高等学校では、「触発と自学主義」をキーワードにして、私学らしい面白みのある特設科目の設定や系列大学・短期大学と結びついた教育内容を柱に据えるなど、教育を“量から質へ”と転換を図ったことを報告。土曜日は「自学の日」と位置づけて、学校開放、土曜講座、公開講座、フィールドワークなどを導入、海外ホームステイや教科のセミナー旅行など教室を飛び出した学びのステージも多彩に企画している、こうした生き生きとした実態が告げられた。
 また、岡崎城西高等学校でも、平成5(1993)年度から学校改革に取り組み、国際化・情報化の進む現代社会の中で建学の精神に基づいた教育を展開するために「セルフコントロール&コミュニケーション」という教育目標新しく掲げて教育改革を進めてきたこと、また完全学校5日制により、新学習評価の導入や生徒・地域の人々への土曜セミナーを行い、「伸び伸びとしたより魅力ある学校」を目指していることなど、これまでに培ってきた成果が報告された。
 それは、清毅理事長時代から考える「時代の流れに敏感に反応した新しい教育の創造」「大きく変化する時代に対応する教育の量から質への転換」を柱に据えた教育の具体的な進展でもあった。
 一方、多くの課題を抱える大学と短期大学では、危機をどう克服するかなど、そのあり方をめぐって白熱した議論が交わされた。
 「縦の接続、横の連携」をテーマとして行われた集会だったが、まずは一応の成果をみた。学園報告討論会の開催は、以後、年間の行事として定着していった。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
Copyright © 2011-2014 Anjo Gakuen Education Foundation. All rights reserved.