学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 社会人基礎力を学生に #6 (第16話)
公開日 2012/05/22
繁盛店づくり提案会議 経営学部ではスーパー店舗の売り上げ増進策の提案、そして安城市商店街における小売店の繁盛店づくりを手がけた。コミュニティ政策学部もまた、安城七夕まつりのイベントの企画・運営や豊田市逢妻地域における通学路事業のサポート、西春日井郡豊山町における市民協働「都市計画マスタープラン」策定の協力など、数々の「実践型学習」を推進した。
 平成20(2008)年11月、食肉販売や食品スーパーマーケットなどを展開する株式会社ヤマト(愛知県豊山町)と産学連携協定を結び、経営学部の城田吉孝教授のゼミ生がヤマトと共同研究活動を行った。「スーパーヤマト大幸店」(名古屋市東区)の売り上げ増進策をテーマに、商圏調査や店頭で学生による顧客の購買調査を行い、そのアンケート結果を分析し、“売れる店舗づくり”について具体的に提言した。
 また、マーケティングを専攻する経営学部の学生たちは、安城商工会議所との産学連携により「安城市商店街における小売店の繁盛店づくり」に当たった。安城中央商店街が活性化のためのプロモーション企画として行う「まちの教室」事業で、店の行う集客イベントをプランニングするというもの。
 学生たちは経営者の悩みや要望を聞いて現状分析を行い、お店の強みを活かした企画を提案した。
 「現在顧客として取り込めていない20〜30代にアピールする販促企画を…」という米穀店の要請に、学生たちが練り上げたプランは“我が家のオリジナル米づくり”。店が優れたブレンド技術を持っていることに着目し、店の強みであるブレンド技術を活かして各家庭の味を作ることを提案したのだった。美味(おい)しいブレンド米を消費者自身の好みと店側のアドバイスで生み出すという学生の新鮮なアイデアは、消費者への積極的な働きかけを提言するものであり、店側も大きな関心を寄せたのだった。
 また、経営学部マーケティング研究会では、平成22(2010)年、びっくりドンキーやケンタッキーフライドチキン、吉野屋など複数のフードサービスチェーンを展開する地元のフランチャイズ企業・タニザワフーズと産学連携。そのうちの一つ、びっくりドンキー岡崎店における顧客満足度調査を行った。
 このプロジェクトを発展させ、ゆくゆくは「愛知学泉大学学生発顧客満足度の高いお店マップ」の作成も目論んだが、この調査に参加した学生の中には、将来店を経営するのが夢で、市場調査の方法を勉強したいと思って参加したとか。また、実家が日用雑貨品を営んでおり将来は家業を継ぐ意思を持っている学生は、そのため顧客満足度調査には興味があり、お客さんが何を求めているのか、売り上げを上げるためにはどうすればよいのかなど、調査を通じていろいろな発見を目指した。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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