学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 教育におけるイノベーションとは #3 (第3話)
公開日 2012/05/07
◆導入の“戦略”
 新しい知識(「社会人基礎力」)に到達したうえで、社会、経済、認識の変化などをすべて総合した分析結果に基づいて商品化(カリキュラム化)を検討する。

◆戦略的な投入
 新しい意識から生まれたイノベーションを教育の差別化として、選択を求める。

◆経営者の舵取り
 新技術は生まれたが、市場志向にあわず、合わなくなるということもある。その時にはうまくリードすることが重要。検討と修正―“カイゼン”を積み重ねる。

 「社会人基礎力」育成の実施にあたっては、イノベーション実現のセオリーが忠実に実行されていった。
 学園教職員には、「リーダーとして組織を率いるものに求められている考え方、物の見方は何か」。リーダーとして行動し考える―組織を率いるマネジメントが育成されていった。教職員向けの研修会を恒例開催して、その認識を共有することに努めた。そこでは、学園で教える者として、教育者であり、ときに経営コンサルタントとして、「管理者のマネジメント」の重要性を確かめ合う。

「自らの知識、あるいは地位のゆえに組織の活動や業績に実質的な貢献をなすべき知識労働者は、すべてエグゼクティブである。」(ドラッカー『経営者の条件』)

 ドラッカーは、組織全体の活動や業績に対して、重要な影響を持つ意思決定を行う知識労働者を“エグゼクティブ”(上級管理職)と定義している。重要な仕事を任され成果をあげる、いわゆる「でき人」だ。
 寺部理事長は、こうした意味で学園の教職員にエグゼクティブであることを、求め望んでいる。
 こうして安城学園において、寺部曉理事長就任の平成8(1996)年から行ってきた改革は、平成19(2007)年から新たな“イノベーション”として強力に「社会人基礎力」育成が取り入れられていったのだった…。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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