学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 学部再編で推進さらに #6 (第33話)
公開日 2012/06/11
企業の担当者を招いて開催する企業説明会「経済産業省の場合、社会人基礎力の説明では、『私たちが職場や地域社会で働く上で必要な能力です』と書いてある。ところが、安城学園でそれを翻訳すると、もう少し幅広く解釈できる。つまり、共通の目標があって、それを複数の人間で実現したい、あるいは実現しなければならないという場面で、従来の教育の基礎学力と専門知識だけでは足りない。では何が必要かといった時に出てきたのが、社会人基礎力。だから、共通の目標を複数の人間が実現をするときに必要な能力として、この社会人基礎力を位置づけて導入したのである」

 導入を主唱した寺部理事長は、その動機づけをこう語った。
 この共通の目標を複数の人間で実現するという組織・チームはコミュニティそのものである。こう考えるとき、個人単位で生み出される能力が、組織単位でも同じように使うことができる。それが「ビジネスセンス」と「コミュニティマインド」を兼ね備えた人材によって達成できる。学園ではこのように発展的にとらえたのである。
 安城学園では、従来、基礎学力と専門知識を主にしてきたが、これに新しく社会人基礎力でいう「主体性」とか、あるいは「発信力」等々という“行動特性”を加えた。単に、社会人基礎力を入れるのではなくて、一人ひとりの潜在能力を開発するためだ。
 「社会人基礎力」という概念は、もともと経済産業省で生み出された。しかし今、安城学園では、その原理・原則をとらえながら、独自にそれを大きく発展させているのである。
 学園は生きている。安城学園は“成長”をしているのだ。
 安城学園は今、大学での新しい布石を核に学園各設置校全体に新たな教育の展開を図る。それは、まさに教育のイノベーションである。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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