学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 学部再編で推進さらに #2 (第29話)
公開日 2012/06/06
基礎ゼミ報告会 愛知学泉大学はその頃、岡崎キャンパスに家政学部、豊田キャンパスに経営学部、コミュニティ政策学部を擁した。その中、新設される現代マネジメント学部は、既存の経営学部、コミュニティ政策学部を融合するものだ。
 家政学部は昭和41(1966)年、経営学部は昭和62(1987)年、コミュニティ政策学部は平成10(1998)年にそれぞれ設置された。営々と築いてきた3学部体制をなぜわざわざ融合して2学部とするのか。2学部を融合した新学部とは一体どんな性格のものなのか。

「新しく誕生する『現代マネジメント学部』では、『ビジネスセンス』と『コミュニティマインド』を兼ね備え、問題解決のためのマネジメント能力を身に付け、地域に貢献できる人材を育成する」

 若林努学長および学部長に予定された高橋真教授は、新学部の教育目標をこう明言した。
 愛知学泉大学がこのロジックを見いだし、教育目標を具体化させるためには、現代に対する深い考察があった。
 繰り返すが、学園は従来から、「くにづくりのためのひとづくり」も大事であるが、「まちづくりのためのひとづくり」も大事であるという方針の下、「私たちの仕事はまちづくりである」というスローガンを掲げてきた。
 その中、これまで経営学部は“地域産業の活性化に貢献できる人材”を育成するために、コミュニティ政策学部は“地域社会の活性化に貢献できる人材”を育成するために、それぞれの専門的知識・技術を身に付けて「まちづくりのためのひとづくり」を目指す教育研究活動に取り組んできた。
 しかし、その中にあって、教育の実態は少なからず省みられるところがあった。
 経営学部では営利組織のマネジメントに関する学習、コミュニティ政策学部では非営利組織のマネジメントに関する学習が中心であり、それぞれ独立した形で教育研究活動が行われていた。そのため、経営学部の学生の中でコミュニティを学習したい者、コミュニティ政策学部の学生の中で企業経営を学習したい者があっても、そのニーズが十分に満たされない傾向があったのだ。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
Copyright © 2011-2014 Anjo Gakuen Education Foundation. All rights reserved.