学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 活動を学園全体に #3 (第23話)
公開日 2012/05/30
「潜在能力開発のためには幼稚園から大学までの教育連携が大事であると再認識した」

 教職員たちは、一日を費やしたこうしたプログラムで、「社会人基礎力」という言葉を初めて聞き、外部の活動や家政学部で行われた取り組みの実例を知って、社会人基礎力育成の意義と重要性を認識した。
 「今後の課題は教育活動や業務でどのように展開するかであるが、今回の研修でそのヒントが示された。“社会人基礎力”育成を自分たちの評価事業にどう取り込むか検討する」といった前向きの取り組み姿勢が打ち出された。
 だが、系列校それぞれの状況によって色々な反応もあった。

「短期大学の幼児教育学科で取り組んでいる“こどもまつり”なども、社会人基礎力育成事業と位置づけてもよいのではないか」

 こんな意見から、今後どのように展開するかが考えられることになった。
 愛知学泉短期大学では、“子どもたちに夢を与えるまつり”として「こどもまつり」が行われており、平成20(2008)年で30回目を迎えるほどの伝統催事となっていた。学生たち自らが前期から立案・準備し、秋に地域の子どもたちをキャンパスに招いて保育の実践をする活動の場としていた。学生が企画・実践する、これこそが「社会人基礎力育成事業と位置づけてもよいのではないか」と評価されたのであった。

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矢作地区の伝統まつり「花のとう」 地域に関わりをもった活動を地域と共に行う―これは、高校でも同様だ。
 安城学園高等学校では、「安城七夕まつり」「安城サンクスフェスティバル」をまちの人々と連携して企画し創りあげる。それは、JR安城駅から高校までの広い地域を含めた、フェスティバル会場と学校の枠を超えた“地域のまつり”となっている。
 一方、岡崎城西高等学校では、矢作地区に400年以上も続く伝統のまつり「花のとう」の企画・運営に参加する。高校の自主活動部が中心となり、地域の人たちと一緒になって創るまつりは“生まれ変わった”感がある。
 「高校生の若い力とアイディアが加わり、さらに元気なまつりとなった」との評価は、決して自画自讃ではない。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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