学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第1章 社会適応の人材育成 - 産学連携で商品開発 #6 (第9話)
公開日 2012/05/14
ココストアと開発した「午後力弁当」「ココストアさんから何度もダメ出しがあり、それでも必死にくらいついていったからこそ、商品化にまでこぎつけることができた。こうした経験から、自ら積極的に行動すること、相手の意見を聞いて粘り強く取り組むことで必ず道は開けるという自信を得ることができた。これが自分にとって何よりの財産だと思っています」

 弁当開発プロジェクトに関わり、いまは医療機関等の給食サービス企業に勤める卒業生は、実際に仕事をする上で、産学連携プロジェクトでの経験が大きくプラスになっていると感想をもらす。

「商品化までには多くの課題を解決していかなければならない。しかし、その一つ一つに向き合うことで、通常の授業では得られない力を身につけることができる」

 鬼頭教授も、いちじく加工食品開発のプロジェクトで、学生たちには主体性・課題発見力・創造性・実行力…などの力が身につくと考える。
 産学連携は「生きた学びの場」であり、参加メンバーは確実に大きな成長を遂げている。プロジェクトに参加して学生たちが得た貴重な経験は、これから管理栄養士として社会で活躍する時に大いに役立つことが期待されるのだ。

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 こうした取り組みの成果として、大学にもいくつかの実績が築かれることになった。
 「社会人基礎力育成・評価グランプリ」での連続受賞もその一つのあらわれだが、管理栄養士の国家試験では全国平均を大きく上回る高い合格率をあげ、また“就職に強い大学”としても評価を受けている。
 管理栄養士の国家試験は合格率およそ3分の1という難関だが、愛知学泉大学は平成23(2011)年3月に行われた第25回管理栄養士国家試験では受験者75名が全員合格(全国平均合格率40.5%)という極めて高い水準を記録した。国家試験受験者全員合格を目指して1年次からきめ細かな指導に努めていることも全国平均を大きく上回る合格率につながっているのだろう。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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