学校法人安城学園
『教育にイノベーションを』−安城学園100年の歴史と展望−
第3章 拡張の道は広く - 後継者の覚悟 #8 (第124話)
公開日 2012/10/03
 振り返れば、安城学園の幼稚園事業は戦前の流れを汲んで戦後昭和25(1950)年に再興された。安城学園女子短期大学附属幼稚園を小堤町に開設したのだ。そして大学の開設にともなって、昭和41(1966)年に愛知女子大学附属幼稚園を栗ノ木町に開設。さらにいま昭和50(1975)年に桜井町に桜井幼稚園が開設され、その教育が地域に根づいた証としてここに3園を数えるまでに発展したのだった。
 園長は学園創立者の寺部だいが兼任してきたが、昭和41(1966)年5月、逝去にともない、寺部芳子理事(清毅夫人)が後任となった。
 3園を統括する芳子園長のもと、各幼稚園では以来、共通の教育理念に基づき、それぞれに教育方針を打ち出して、地域に密着した教育活動を繰り広げていった。

「豊かな心と潜在能力の開発にあります。『真心・努力・奉仕・感謝』の精神を教育の基本理念として、家庭に温かい心を、社会に新しい息吹を与えることのできる人間を育成します。」

 3園共通の教育理念はこのように謳(うた)われた。
 安城学園の幼稚園は、桜井幼稚園の発足前の2園時代から、

・幼稚園音楽リズムにピアニカ導入。安城学園女子短期大学附属幼稚園にミュージックラボ施設を設置(昭和47年)
・漢字保育を開始(昭和47年)
・幼稚園保育内容言語の中に「俳句」を取り入れ(昭和49年)

 など先進的な取り組みをしていたが、3園体制になると、その“利”を活かして合同活動も活発になった。昭和51(1976)年には安城市民会館で3園合同生活発表会を、次ぐ52(1977)年には安城学園女子短期大学附属高等学校グラウンドで3園合同大運動会を実施した。
 施設も各園で温水プールが完成(昭和54〜58年)するほか、カリキュラムも「バイリンガル教育」、『壁画ものがたり』の発刊、「習字」、「お菓子作り」などの取り入れ、そして昭和54(1979)年には保育に英語教育を導入するなど、充実の度を加えていった。
(つづく)
※ 文中敬称略
 
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